リモート接続はできるのですが、接続後の画面描画が遅くて、画面がぼやけたり、カクカクしたり、操作した内容が画面上に反映されるまでに時間が掛かることがあります。どうしたら改善できますか。
回答
Splashtop の性能 (パフォーマンス) は様々な条件により依存しています。 以下に Splashtop 社の接続環境提供方法、性能を阻害する要因、またお客様環境での性能改善方法を以下にお知らせします。
Splashtop 社の接続環境提供方法
Splashtop Business / Pro では、ストリーマーとクライアントデバイスが国内外にある、約20数拠点に存在するクラウド(AWS、GCP)上のサーバー経由で認証や通信を行っており、ストリーマーの接続拠点に基づいて最も近いルーティングポイントを常時探し出し、安定的な接続を提供しています。
性能を阻害する要因
上記の様に、Splashtopのインフラは常に最適化を図っているため、フォーマンスに関するその他の条件としては、お客様が使用している環境に依存していることが考えられます。
① ネットワーク環境
回線速度が低下していたり、電波が弱かったり、ネットワークの帯域幅が制限されている状況下にあると、それに応じて応答・処理速度に遅延が発生します。
② ソフトウェア環境
動画の視聴や、CADソフトの利用は転送する画面の情報量が多く、それだけデータ転送に負荷がかかってしまうため、操作に対する反応に遅延が生じる場合があります。
お客様環境での性能改善方法
以上の要因を少しでも軽減するために、以下の方法を使ってデータ転送量の削減、処理の向上をお試しください。
① 音声処理方法の変更 (ストリーマー側)
クライアント側で受け取る音声データが少なくして、動作の改善を図ります。
- Splashtop Streamer を開く
-
[設定] タブ内 [サウンド] の [このコンピュータの音声のみ出力] に変更する
注意:この変更は音声を必要としない場合のみお試しください。
② 画像処理方法の変更 (ストリーマー側)
クライアント側で受け取る画像の処理方法を変更することで、処理の高速化を図ります。
- Splashtop Streamer を開く
-
[詳細] タブより [画面キャプチャ設定] 項目を これまでの選択肢とは別の [ソフトウェア]、[ハードウェア] または [ミラードライブ] に変更する
注意: リモートセッション中に設定を変更した場合、変更を有効にする為に一度切断し、再接続してください。
③ ネットワーク低下時の画質の変更 (クライアント側)
回線や電波の状況が良くない場合に合わせて、画質を落とすことで処理の向上を図ります。
- Splashtop Business アプリを開く
- [ファイル] → [オプション] → [全般] タブ→ [ネットワークが遅い場合の表示品質を低下させる] にチェックを入れる (既に入っていた場合、それを外してみる)
④ デスクトップ背景の変更(クライアント側)
以下の方法で壁紙の画像転送を無くし、余分な通信を削ることで処理の向上を図ります。
- Splashtop Business アプリを開く
- [ファイル] → [オプション] → [全般] タブ→ [リモートコンピュータのデスクトップを単色の背景にする] にチェックを入れる
⑤ 画像処理方法の変更 (クライアント側)
- Splashtop Business アプリを開く
-
[ファイル] →[オプション] → [詳細] タブ → [Advanced settings] → [ビデオレンダリングオプション] を以下の順に切り替えて再接続を行い、レスポンスが改善するか確認する
-
Direct3D with YUV (Default)
- Direct3D with RGB
- SDL with YUV
- Software
⑥ ハードウェア処理の高速化(クライアント側)
Splashtopの画像転送のハードウェア処理の高速化を図ります。
- Splashtop Business アプリを開く
- [ファイル] →[オプション] → [詳細] タブ → [Hardware Acceleration] をONにする
⑦ フレーム数の調節 (クライアント側)
狭い帯域幅のネットワーク環境でもより良い画面品質でリモート操作を行うには、FPS(Frames per Second)と呼ばれる、1秒あたりの転送される画面のコマ数を減らすことで処理の向上を図ります。
- Splashtop Business アプリでリモート接続を開始する
-
ツールバーを展開後、目のようなアイコンをクリックし、フレームレートを以下から選択する
- High(高): ~ 30フレーム/1秒
- Medium(中) : ~ 15フレーム/1秒
- Low(低) : ~ 5フレーム/1秒
⑧ 解像度の最適化(クライアント側)
リモート画面の解像度を小さくし、ストリーミングデータサイズ(リモート接続によって転送されるデータ量)を最小限に抑えることで、狭い帯域幅のネットワーク環境への負荷軽減を図ります。
- Splashtop Business アプリを起動する
- 歯車または編集アイコンをクリック(タップ)する
- 解像度設定から、以下のいずれかを選択する
WINDOWS の場合:
-
- リモートコンピューターのネイティブ解像度
- 接続先のコンピューターの解像度サイズで表示します。画面下に黒いバーが表示されることがあります。
- ローカルコンピューターに合わせる
接続先のコンピューターの解像度を、接続元のコンピューターと同じアスペクト比に調整して表示します。アスペクト比の調整により移動したデスクトップ上のアイコン表示は、元に戻らない場合があります。
接続先のコンピューター解像度がクライアントデバイスより大きいとき、この設定で最適化できる可能性があります。
- 800 × 600
- 1024 × 768
- 1280 × 800
- 1366 × 768
- 1600 × 900
- 1920 × 1080
接続先のリモートコンピューターの解像度を上記のいずれかへピンポイントで調整して表示します。 OSの解像度調整の仕様上、デスクトップ上のアイコン表示の配置位置が元に戻らない場合があります。
MAC の場合:
-
- Native resolution of remote computer
- Windows の「リモートコンピューターのネイティブ解像度」と同等の設定です。
-
- Best fit to client computer
- Windows の「ローカルコンピューターへ合わせる」と同等の設定です。
-
1024 × 768
- 800 × 600
IOS/ANDROID の場合:
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- PCディスプレイの設定を使用
- Windows の「リモートコンピューターのネイティブ解像度」と同等の設定です。
-
- このデバイスに合わせる
- Windows の「ローカルコンピューターへ合わせる」と同等の設定です。
- 800 × 600
- 1024 × 768
- 1280 × 800
- 1366 × 768
- 1600 × 900
- 1920 × 1080
⑨ 不要なソフトウェアの終了 (ストリーマーおよびクライアント側)
バックグラウンドで他のプログラムが起動している場合、一旦終了にしていただき、Splashtop のみを起動した状態で現象が改善されるか確認します。
⑩ 最新版へのアップデート (ストリーマーおよびクライアント側)
Splashtop Business アプリおよび Splashtop Streamer のバージョンを確認し、最新版でない場合は最新版へのアップデートを実施します。